店舗とECの連携でリピート顧客を回復するには?新サービス「OMOレコメンド・ソリューション」発表会レポート


2022年8月30日(火)、CRM・ECサイト運用担当者向けに新サービス「OMOレコメンド・ソリューション」の発表会を兼ねたウェビナーを開催しました。

 

本ウェビナーでは、シルバーエッグ・テクノロジーが新たに販売を開始した「OMOレコメンド・ソリューション」の機能説明とあわせ、本ソリューションを使ったEC・店舗双方でのリピート顧客獲得について紹介しました。今回は、この活用例を中心に、ウェビナーの内容をレポートします。

 

 

【INDEX】

店舗ビジネスとECの苦境:オンラインとオフラインが共通施策
「再来店」を活性化:会員アプリとECの統合で必要なこと
「OMOレコメンド・ソリューション」によるパーソナライズド戦略
OMOレコメンドの活用例と効果
活用例1:店舗会員向けのサンクスメッセージ
活用例2:シーズン新商品/セールのご案内
活用例3:店舗割引クーポン
まとめ:長期的な顧客コミュニケーションを維持するために

 


 

店舗ビジネスとECの苦境:オンラインとオフラインの共通施策

コロナ禍によってリテール業界では、実店舗とECサイトそれぞれに、大きな課題が生まれました。

 

実店舗では、行動変容によって優良顧客を喪失してしまい、売上の「立て直し」が難しい状況になっています。一方ECサイトでは、ECサイトを運用する競合が増えていることから広告コストが増大してしまい、新規顧客一人あたりの獲得コストが高止まっています。

 

オンラインとオフライン両方で売上を上げるための共通施策として、「再来店の活性化」が求められています。新規顧客獲得コストが高騰しているため、一度獲得した顧客を活性化し、LTV(顧客生涯価値)を向上させることが、安定した収益の維持に不可欠となっているからです。

 

一度訪問したお客様を、リピート購入を行う優良顧客に育てていくためには、再来店のための「次の行動」を促すことが重要です。

 

 

「再来店」を活性化:会員アプリとECの統合で必要なこと

実店舗とECサイトの相互利用を活性化するために店舗のポイントカード/ポイントアプリと、ECの会員システムを統合している企業は多くあります。

 

しかし、相互のIDを統合しただけでは、再来店は活性化しません。会員アプリやメールで幅広い顧客にメッセージを送れるようになっても、その内容が画一的な「セール」や「新商品」の通知では顧客個人の関心を引き、再来店のためのアクションを引き起こすには不十分です。

 

会員アプリやメールを一方通行の「告知ツール」として終わらせないためには「パーソナライズド・マーケティング」の発想が必要です。

 

消費者をマスではなく個人レベルで分析をし、一人ひとりが「欲しい」と思える情報(アイテム・コンテンツ)を届けることで、通常の通知よりも効果的に顧客の購買意欲を高めることが可能になります。

 

「OMOレコメンド・ソリューション」によるパーソナライズド戦略

ECと店舗、双方の顧客に対しパーソナライズド・マーケティングを実現するのが、シルバーエッグ・テクノロジーの提供する「OMOレコメンド・ソリューション」です。

 

本ソリューションは、AI搭載レコメンドエンジン「アイジェント・レコメンダー」と、POSデータから店舗顧客のニーズを分析するための「POS連携オプション」、会員向けメールを介したパーソナライズド・メッセージを配信する「レコガゾウ」の3種を組み合わせて利用し、EC・店舗を問わないパーソナライズド・マーケティングを実現します。

 

ECサイトの顧客行動情報(商品閲覧や購買履歴など)と、POSデータに記載された店舗会員の購買履歴情報(※)を、アイジェント・レコメンダーのAIが独自のアルゴリズムで統合・分析し、会員向けのメールやアプリでおすすめ商品を提案することができます。

 

 

図:「OMOレコメンド・ソリューション」の仕組み

 

(※)POSデータにポイント会員IDの付与が必須。POSデータの取り込みは定期的なバッチ処理で行う

 

 

OMOレコメンドの活用例と効果

OMOレコメンドの活用は、ユーザーに対してレコメンドする情報をどう届けるかが重要になります。その主な配信手段となるのが、「店舗会員用メルマガ」と「会員アプリ」です。これらの手段でどのようにして顧客の再来店を活性化するのか、3つの活用例で紹介します。

 

 

活用例1:店舗会員向けのサンクスメッセージ

 

顧客が新規会員登録をした際や、初めて店舗で商品を購入した際に配信するサンクスメールをパーソナライズする活用例となります。特に、店舗顧客に対しECサイトの存在を認知させ、2回目の購入を促す効果があります。

 

実店舗・ECどちらの場合も初回購入をし、会員になったユーザーはブランドに対する関心が高くなっています。このタイミングで、最初に購入した商品からニーズを分析し、具体的な「次に買うべき商品」をレコメンド表示することで、ECサイトへ再訪してもらうきっかけを作ることができます。さらに、クーポンと組み合わせるとより効果的です。

 

メールを配信するタイミングは、実際に商品を使っていて、ブランド感度が高いとされる2週間以内の配信が目安となります。また、メールやアプリを介してクリック一回でECサイトの商品ページにアクセスすることで、店舗顧客にECサイトの利便性を理解させることができ、リピート利用の体験を促す効果を見込めます。

 

 

活用例2:シーズン新商品/セールのご案内

シーズンごとに入荷される新商品や、シーズン末のセール対象となる商品の中から、ユーザーに合いそうなものを提案する活用例です。自分の好みに合うものが常に入荷されていることを印象付けて、実店舗・ECサイト問わず、定期的に再来店を動機づける効果があります。

 

アイジェント・レコメンダーは、多数のユーザーの閲覧履歴・購買履歴をビッグデータとして分析し、中長期的なニーズの移り変わりを捉えて商品をレコメンドすることができます。例えば、春に購入した商品から、そのユーザーが夏に買いそうな商品を予測することができます。

 

この特性を利用し、シーズンごとの新商品やセール品の中から個々のユーザーにマッチしたおすすめ商品を、ライフスタイルに合わせながらアプリやメールを介して通知することができます。

 

ただし、アプリのメッセージを一人ひとりパーソナライズするには、アプリ側の改修が必要となることが多く、効果は高いものの、導入ハードルも少し高い手法になります。より簡素な方法としては、通知自体は「あなたにおすすめの商品がセール中です」といった簡単なメッセージを送信し、クリック先のページでパーソナライズされた商品を表示する手法があります。

 

いずれにせよ、ただ「セール」や「新商品」を告知するのではなくユーザー個人の関心を引き、それにマッチした商品を明確にプッシュすることで「目的買い」をにつなげることができます。また、アプリで自分好みのセール品や新商品を見つけた際に、「衝動買い」や「ついで買い」を誘発する効果も期待できます。

 

 

活用例3:店舗割引クーポン

新規会員登録をしたユーザーや、ECサイトで商品を購入したお客様に向けて店舗割引クーポンをアプリで配布する活用例です。ECサイトをメインに使用しているユーザーにも実店舗に足を運んでもらい、実店舗の営業を活性化させることができます。

 

アイジェント・レコメンダーは、カテゴリーごとに商品を絞っておすすめ表示することが可能です。例えば、アイテムマスターデータベースに「割引対象商品」というカテゴリーのフラグを追加すれば、そのカテゴリーの範囲でユーザーにもっとも適した、パーソナライズした商品をレコメンド表示することができます。

 

単に割引クーポンをわたすのではなく、「あなただけ」というメッセージ性を強調することで、顧客にとってプレミアム感が増し、実店舗に訪問するための購買意欲を高める効果があります。また、ユーザー一人ひとりに合ったメッセージや商品を提供することで、長期的なロイヤリティを向上させる効果もあります。

 

>>関連記事:【文例5種】レコメンドを活用した「シナリオ メール」:顧客を引き寄せるメールマーケティングとは?

 

 

まとめ:長期的な顧客コミュニケーションを維持するために

OMO戦略の重要性、そしてシルバーエッグ・テクノロジーが提供する「OMOレコメンド・ソリューション」とその活用法について紹介しました。

 

「OMOレコメンド・ソリューション」は、長期的な顧客コミュニケーションを確立し、リピートしてもらえる優良顧客を作っていくことを目的としています。オンライン・オフラインを区別せずにユーザーにとって「良いものと出会える」体験をしてもらえるようにアプローチをすることで、ECサイトや実店舗問わず2回目以降の訪問を促すことができるのです。

 

ぜひ、本ソリューションを活用いただき、F2転換率、LTVの向上を実現していきましょう。

 

シルバーエッグ・テクノロジーは、今後もさまざまなパートナー企業の皆様、ユーザー企業の皆様と共にウェビナーを行っていきます。ぜひ今後ともご参加ください!

 

▼OMOレコメンド・ソリューションについて詳しく知るにはこちら!▼

 

 

(文:矢野 アマンダ有梨)

 



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