離脱率改善! 顧客行動データを活かしたECマーケティングの手法と、本当の課題とは?


 

【INDEX】

・リピーター獲得のための対策とは?
・離脱率とコンバージョンの関係
・ユーザーが離脱する理由
・特に重要な商品詳細ページでの離脱防止
・アパレル業界の先進事例
・レコメンドが変えるユーザー体験


 

リピーター獲得のための対策とは?

ここ数年、オンラインビジネスの環境は大きく変化しました。2020年をピークとしたECブームはすでに過去のものとなり、事業者は継続的な成長への新たな取り組みが求められています。一方で、リアルビジネスへの回帰が進められる中、EC投資は相対的に抑制されるようになり、オンラインビジネス環境は不利になりつつあります。さらに、オンライン広告におけるCookie規制の動きが集客効果を低下させる懸念があります。

 

このような状況では、新規顧客獲得以上に、既存顧客をリピーターに変える戦略が重要になります。特に、サイトにアクセスしたユーザーを購入に導くための施策は、リピーター獲得の第一歩として重要です。ECサイトの競争力強化の鍵は、サイトを訪れた顧客が失望せず、購入に至る確率を高めることにあります。これは、買い物体験の向上や離脱率の低減を意味します。

 

 

離脱率とコンバージョンの関係

離脱率とは、個々のページのすべてのページビューで、そのページがセッションの最後のページになった割合を表します。

 

商品詳細ページなどで「離脱率が高い」ということは、商品を購入するわけでも別の商品を探すわけでもなく、そこで関心を失い、サイト閲覧/利用を停止してしまったユーザーが多いということを意味しています。離脱率の高いページを放置していると、せっかく複数のページを閲覧したユーザーも定着せず、いくらサイトに送客してもコンバージョンはなかなか増えません。

 

PVは高いがコンバージョンが低いといった課題があるサイトでは、離脱率の高いページに対し、ユーザーがサイトから離れずに滞在し続けるような仕組みを整えることで、着実に穴を塞いでコンバージョンに繋げていくことができます。

 

 

ユーザーが離脱する理由

ECサイトを訪れたユーザーが、購入せずに離脱する理由は大きく分けて三つあります。

 

1. 購入判断に必要な、十分な情報がない場合

2. 欲しい商品が見つからない場合

3. 購入手続きが面倒な場合

 

これらの課題に対して、それぞれ打ち手が必要です。3番目の購入手続きに関する問題には、フォーム最適化やカゴ落ちメールなどのソリューションが多くの企業から提供されています。一方、1番目と2番目の問題には、レコメンドエンジンの活用が効果を発揮します。次のセクションでは、その活用例を紹介します。

 

 

特に重要な商品詳細ページでの離脱防止

ユーザーのサイト離脱で特に問題になるのは、商品詳細ページでの離脱です。多くのユーザーは、ECサイトのトップページにアクセスせず、SNSのリンクや検索エンジン経由で商品詳細ページに直接アクセスします。ここでユーザーの心をつかめなければ、彼らはブラウザのバックボタンを押して簡単にSNSや検索エンジンに戻り、表示されている別企業のサイトへと移動してしまいます。そのため、商品詳細ページでユーザーの関心を保ち、離脱を防ぐ施策が重要です。

 

商品詳細ページでユーザーを失望させないために、商品情報の充実が重要であることは言うまでもありません。「ささげ」と呼ばれる、商品写真(撮影)、商品スペック情報(採寸)、商品紹介文(原稿)、のクオリティアップは不可欠です。しかし、どれだけささげを良くしても、ユーザーの抱える曖昧なニーズにうまくマッチしないことは多々あります。そこで効果的な対策の一つは、商品詳細ページでユーザーに「他にも良いものがあるかもしれない」という期待を持たせることです。ここでレコメンドエンジンが大きな役割を果たします。

 

この取り組みは、特にユーザーニーズが細分化しているアパレル企業で、積極的に進められています。ここでは、大手アパレル企業がいかにレコメンドエンジンを駆使してユーザーの関心を引き付けているかを見てみましょう。

 

 

アパレル業界の先進事例

多くのアパレルECサイトでは、商品詳細ページのレイアウトが目に見えて進化しています。初見のエリア(ファーストビュー)は、商品の画像やスペックで占められていますが、ページを下にスクロールすると、次第にレコメンドされたアイテムが現れます。このレコメンドエリアの広さは、しばしば商品説明部分を上回ります。これにより、ユーザーは自然と関連商品に目を向けることになります。

 

ここで表示されているレコメンドアイテムは、ただ類似商品を提示するだけに留まりません。ユーザーごとにどんなレコメンドアイテムが最適かをAIによって決定し、いま見ている商品と組み合わせて使いやすい異なるカテゴリーの商品、さらには関連するブログ記事やコーディネート写真などが提示されています。これにより、ユーザーは商品を単に眺めるだけでなく、実際の生活シーンを想像しながら情報を深掘りし、自分の「欲しい」というマインドを高めていくことが出来ます。

 

 

 

レコメンドが変えるユーザー体験

レコメンドエンジンに使われている現代のAI技術は、ユーザーの行動パターンから微細な情報を読み取り、一人ひとりのニーズを高精度で予測します。たとえば、ユーザーがどの商品をどの順番で閲覧したかを分析し、関心を惹くアイテムやコンテンツを継続して提供することが可能です。これにより、ユーザーはサイト内でページを遷移するごとに、自分のニーズに合った商品や情報に出会いやすくなります。また、AIは、ユーザーが見ている商品が完全にニーズに合致しない場合でも、別のニーズを発掘し、適切な商品やコンテンツを提案します。このアプローチにより、ユーザーはサービスに対する信頼を深め、サイトに長く滞在するようになります。

 

アパレル業界におけるECサイトの成功は、ユーザーの関心を持続させる能力に大きく依存しています。AIを活用したレコメンドシステムは、この挑戦に応え、ユーザー体験を豊かにすると同時に、企業の売上向上に大きく寄与しています。この先進的なアプローチは、今後も多くの業界で注目されることでしょう。

 

 

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(文責:園田 真悟)



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