F2転換率の向上を図るには? Part1: なぜF2転換率は重要か


F2転換率向上のステップ

 

【INDEX】
2転換率とは?
1:5の法則でわかる、F2転換率向上施策の重要度
カスタマージャーニーごとのF2転換率向上施策

【連載】F2転換率の向上を図るには?
・Part1: なぜF2転換率は重要か
Part2: 初回訪問でまず顧客の心を掴む
Part3: 心動かされる提案が2回目の購入の決め手


F2転換率とは?

F2転換率とは、購入頻度(Frequency)が2回になるユーザーの割合、つまり初回購入をしたユーザーが、どのくらい再訪して、2度目の買物をしているかを示す値です。F2転換は、LTV(顧客生涯価値)の最大化に不可欠な「利用継続期間」と「購入回数」向上の第1歩です。特にリテール業界では、ECだけでなくリアル店舗のビジネスでも重視されています。

 

リピート顧客、あるいは「お得意様」の重要性は、古くから語られてきました。例えば、売上の8割を2割の優良顧客が作るという「パレートの法則」です。この法則の妥当性には議論がありますが、初回購入客を2回目購入顧客、そして長期的なリピート顧客へと育てていく優良顧客化戦略が、安定した収益の維持・向上に不可欠であることに、間違いはありません。

 

F2転換率を伸ばすためには、ECでも実店舗でも、はじめてショップやサービスを利用したお客様に、2度目もこのショップで買ってみよう! という気持ちを持ってもらうための何かがなければなりません。買い続けたいと思えるような商品の質だけでなく、ショップ内での買い物体験や、再訪を促すためのメッセージングが、マーケティングの重要な打ち手となります。

 

 

1:5の法則でわかる、F2転換率向上施策の重要度

2020年代に入ってのコロナ禍は、物販ビジネスのありかたを大きく揺さぶりました。

 

実店舗では、行動制限によって一時的に来店客数が落ち込んだ際に、売上の柱となる「お得意様」のリピート来店の習慣も失われてしまうという大きな問題に直面することとなりました。

 

また、お得意様との関係を保っていた店舗スタッフが、コロナ禍のあいだに退職したり配置転換となったりする例も多く、継続的な接客のノウハウそのものが失われるという、接客面での問題もあります。改めて新規顧客に再来店を促し、F2転換率を再上昇させて、優良顧客を作っていく戦略・戦術が求められています。

 

実店舗に代わって好調と言われるECでも、問題はあります。ネットに流れた顧客を獲得するために、各社がこぞって広告を打ったため、広告による新規顧客の獲得単価が高止まりしています。広告施策だけではユーザーをつなぎ留めておくことができず、売上のべースを効率的に積み上げられません。

 

そもそも新規ユーザーの獲得には、リピートユーザーの維持の5倍のコストがかかると言われています(「1:5の法則」と呼ばれます)。高止まりしている新規顧客獲得施策に予算をつぎ込み続けるよりも、サイト内や購入後の施策でF2転換率を上げ、リピート顧客の数を効率よく増やす施策が、コロナ後のEC成長には必要です。

 

 

カスタマージャーニーごとのF2転換率向上施策

F2転換率を向上させていくためには、F2転換の要因を分解し、個々に対策をしていかなければなりません。

 

ユーザーが初回購入から2回目の購入に至るまでには、一定の行動フェーズがあり、このフェーズの移り変わりをカスタマージャーニーと呼びます。F2転換率の向上を考える上では、このフェーズごとに、F2転換の要因となるポイントを考え、施策を打ちましょう。

 

F2転換率の向上を考えるうえで必要なカスタマージャーニーのフェーズを大まかに分けると、以下の3つです。

 

1. ショップを訪問し、初回購入を行うフェーズ

2. 初回購入後、ショップの再訪を検討するフェーズ

3. ショップを再訪し、2回目の購入を行うフェーズ

 

ECの場合、各フェーズの顧客行動をデータとして取得し分析できるので、サイトやEメール、アプリなどで実施できる打ち手も豊富です。

 

実店舗の場合、フェーズ1と3は店舗内での体験(店員の対応や商品の陳列の良さなど)にかかっていますが、フェーズ2の「ショップ再訪の検討」は、ECと同じくEメールやアプリを介したデジタル施策で改善が可能です。

 

ただ、ECにしろ、実店舗にしろ、顧客はカスタマージャーニーの各フェーズで一人ひとり異なる行動をしています。目的が違えば、サイト内で見る物も、買うものも違います。各フェーズごとに有効なF2転換率の向上施策を打ったとしても、顧客個人の体験にフィットしなければ、効果はあがりません。そこで、AIの分析力を使い顧客ごとにパーソナライズした打ち手を考えるべきです。

 

つまり、パーソナライゼーションを縦糸として、各フェーズに応じた打ち手を結び付けるわけです。

 

例えばレコメンドエンジンに使われるAIエンジンを利用すれば、各フェーズのユーザー行動を学習して、異なる商品やコンテンツの提案行うことができます。フェーズごとに提案される商品やコンテンツに一貫性があるため、顧客に「常に自分のためのアイテムを紹介してくれる」という感覚を与えることが出来ます。また、AIが自動的に提案内容を変えるため、マーケターの工数を過剰にかけずにF2転換率を上げていくことが出来ます。

 

この記事はPart2に続きます。「Part2: 初回訪問でまず顧客の心を掴む」では、AIレコメンドの活用を軸に、カスタマージャーニー各フェーズで実施できる、具体的な打ち手を見ていきましょう。

 

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【連載】F2転換率の向上を図るには?
Part1: なぜF2転換率は重要か
Part2: 初回訪問でまず顧客の心を掴む
Part3: 心動かされる提案が2回目の購入の決め手

 

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文責:園田 真悟(シルバーエッグ・テクノロジー株式会社)



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