【成功事例5選】BtoB ECサイトの動向と課題から考えるAI活用


「BtoB ECサイトを立ち上げたものの、思うように売上が伸びない…」
「何から手をつければ良いのか、具体的な打ち手が見えない…」

BtoB ECサイトの運営において、このような悩みを抱えるEC担当者様は少なくありません。運営事業者はBtoB EC特有の難しさや課題に直面し、手探りで次の一手を模索されていることも多いのではないでしょうか。

この記事では、BtoB ECの基礎知識から、BtoCとの本質的な違い、そして多くのEC担当者が直面しがちな、BtoB EC商材に特有の課題とその具体的な解決策について深く掘り下げて解説します。後半では、AI技術を活用し実際に成果を上げている企業の成功事例もご紹介します。

BtoB ECサイトのAI活用 成功事例5選

【この記事の内容】

 

BtoB EC【AIレコメンド】導入事例集


BtoB ECとは?

BtoB ECとは、「Business-to-Business Electronic Commerce」の略称で、企業間で行われる電子商取引のことです。従来、書面や電話、FAXなどで行われていた企業間の取引をインターネット上で行う仕組みを指します。

BtoBの電子取引というと、特定の取引先との継続的なデータ交換を自動化するEDIが想起されるかもしれませんが、BtoB ECとEDIには大きな違いがあります。
EDI(電子データ交換)は、企業間の取引で発生する注文書や請求書などの書類を、統一された形式で自動的に電子交換する仕組みです。専用回線やインターネットを介して、システム間で直接データをやり取りします。
一方、BtoB ECはWebサイト上で企業間取引を行う電子商取引です。
最大の違いは、EDIが特定の取引先との継続的なデータ交換を自動化するのに対し、BtoB ECは不特定の企業ともWebを介して受発注が可能な点です。EDIは取引の自動化に、BtoB ECは新規開拓やスポット取引に向いています。

皆さんが普段、個人として利用される一般的な消費者向けのオンラインショッピングサイトをBtoC ECだとすると、BtoB ECは、企業が事業活動を継続するために必要な原材料や部品、備品、あるいは各種業務サービスなどを調達したり、他の企業へ販売したりするための、いわば「プロフェッショナル向けの卸売市場」や「企業専門の調達プラットフォーム」と表現できるのではないでしょうか。

個人の趣味嗜好や、衝動的な購買行動が影響しやすいBtoC ECに対し、BtoB ECでは、継続的な取引関係や一度の取引規模の大きさといったビジネスの特性があります。

こうしたBtoB ECには、顧客にとっての利便性の向上と、運営事業者にとっての販売チャネルの拡大や売上の向上が期待されます。

BtoB EC市場の現状と成長の背景

近年、BtoB EC市場は、目覚ましい成長を遂げています。経済産業省が発表した「令和5年度 電子商取引に関する市場調査報告書」によると、日本国内におけるBtoB EC(企業間電子商取引)の市場規模は、2023年には実に465兆2,372億円(前年420兆2,354億円、前年比10.7%増)にも達しました。

そして注目すべきポイントは、全てのBtoB商取引市場規模に対するEC化率が40.0%(前年37.5%から2.5ポイント増)と、年を追うごとにその存在感を急速に増しているという点です。

BtoB ECのEC化率出典:経済産業省「令和5年度電子商取引に関する市場調査報告書」

このEC化率の上昇は、企業間取引の領域において、オンラインチャネルの重要性がますます高まっていることを示しています。

では、なぜこれほどまでにBtoB EC市場は拡大を続けているのでしょうか?

その背景には、主に以下の3つの大きな背景が深く、そして複合的に関係していると考えられます。

1. 業務効率化への強い期待

昨今、多くの企業において、深刻化する人手不足への対応や生産性の向上は、喫緊の経営課題として捉えられています。こうした事業環境の変化が、旧来のアナログな受発注業務からの転換を後押ししていると言えるでしょう。

また、手作業による入力ミス、確認遅延、書類管理の煩雑さなども、BtoB ECシステムの戦略的な導入によって、改善が期待できます。

例えば、ECサイト上で顧客自身が型番を入力して発注できるようになれば、聞き間違いや入力ミスを防ぎ、受注担当者の負担を軽減できます。また、過去の注文履歴からの再注文機能や、在庫状況のリアルタイム表示なども、双方の業務効率を高めることができます。

さらに、BtoB ECシステムは単なる業務効率化に留まらず、顧客への提供価値を高める役割も担っています。将来的には、AIが顧客一人ひとりの行動データや購買傾向をより深く、かつリアルタイムに分析することで、個々の企業や担当者に最適化された情報や製品を提案する、高度なパーソナライゼーション技術が一層進化するでしょう。これにより、きめ細やかな顧客体験を提供できるようになり、顧客満足度向上と売上拡大に貢献すると考えられます。

ECサイトの構築・運用に関して、近年では柔軟性と拡張性に優れたクラウド型のECプラットフォームや、比較的安価に導入できるASP(Application Service Provider)サービスの登場により、その導入と活用のハードルが低下したと言えるでしょう。

さらに、業務システムやマーケティングツール間での連携が、以前と比較して格段に容易になりました。

例えば、顧客のサイト内での詳細な行動履歴や過去の購買データといった膨大な情報を収集・分析し、個々の顧客に対して最適化された商品や情報を提供する、AIレコメンドエンジンのような高度な仕組みの実用性が高まり、その導入が加速しています。
BtoB ECにおける行動履歴やAIレコメンドの活用については、この記事のBtoB ECサイトが抱える課題と解決で詳しく解説します。

3. パンデミックが加速させた非対面取引へのシフト

コロナ禍を経て非対面でのコミュニケーションや取引の重要性が急速に高まりました。

BtoB ECは、物理的な距離や時間に制約されることなく取引が継続できる有効な手段として再認識され、多くの企業が導入を加速させました。
これにより、対人営業のコストや時間的制約が削減されました。

さらにこの大きな流れによって、オンラインチャネルを起点とした新たな顧客接点の構築や、従来ではアプローチが難しかった遠隔地の新規顧客開拓へのより積極的な取り組みが不可欠になりました。

オンライン上で蓄積された顧客の貴重な行動データや購買データを詳細に分析し、個々の顧客ニーズに合わせたきめ細やかな情報提供や、課題解決に繋がる製品・ソリューション提案を行うことの戦略的重要性は、今後ますます高まることでしょう。

BtoB ECサイトが抱える課題と解決

BtoB ECサイトは、新規販路の拡大、業務プロセスの効率化、そして貴重な顧客データの戦略的活用など、企業に多くのメリットをもたらしています。

さらにここでは、BtoB ECの運営事業者が売上向上の過程で直面する課題とその具体的な解決策について解説します。

1. 新規顧客にアクセスしてもらえない問題

課題の具体像:

多くの企業が、自社の課題解決に必要な製品やサービスの情報収集をオンラインで行うようになったとはいえ、特に立ち上げたばかりのBtoB ECサイトは、広大なインターネットの海の中では、残念ながらまさに「大海の一滴」のような存在です。

なかなか上位の検索結果に表示されず、潜在顧客に、そのECサイトの存在すら認知してもらえないというケースもあります。
製品力やサービス力に自信があっても、サイトにアクセスされなければ、販売の機会は生まれません。

解決策:

このような機会損失を防ぎ新規ユーザーを増やしたい場合の解決策は、おもにSEO対策、Web広告、オフラインとの連携があります。

とくにBtoB ECではロングテールキーワードを意識したSEO対策と、既存の取引先にオンライン注文の利用を促すオフラインとの連携が重要になります。

SEO対策

専門的な商品を数多く扱うBtoB ECでは、検索ボリュームは少なくても、その商品を探している人にリーチすることが重要です。

そのためには、潜在顧客が、実際にどのようなキーワードやフレーズを用いて検索エンジンで情報を探しているのかを調査・分析します。

その中で次のようなキーワードを見つけてそれぞれに対策していきます。

  •  検索ボリュームがある課題解決型のキーワード
    例)「製品カテゴリー名+抱えている課題」「業界名+ソリューション名」
  •  ニッチなニーズに応えるロングテールキーワード
    例)「用途名+精密部品」や「素材名+特殊加工」

課題解決型のキーワードはまだ探している素材が明確ではないユーザーにリーチすることができ、検索ボリュームも個別の製品名よりも大きいです。

これに対して専門的な材質や部品の名前のキーワードは、検索ボリュームは小さいですがニーズが顕在化したユーザーにリーチすることができます。

これら2つの方向のバランスをとってSEO対策することがおすすめです。

オフラインとの連携

BtoB企業では業界の展示会や専門セミナーで名刺交換をする機会も多いです。

こうした機会で得た潜在顧客に対し、オンラインへと繋げる努力が重要です。

例えば、製品レビューのようなユーザーが知りたい情報についてのECサイトのコンテンツを案内したり、既存の取引先企業にECサイトからのオンライン注文の利用を促すキャンペーンを実施したりするといった施策が考えられます。

このようにオフラインユーザーをECに誘導することが、BtoB EC活性化の近道と言えます。

2. 目的買いユーザーが優良顧客化しない

課題の具体像:

新規ユーザーは増えたものの、毎回目的買いしかしない顧客が多く、客単価が低かったり長期的関係の構築に繋がらないといったことはないでしょうか?

これはユーザーがSNSや自然検索で見つけたその商品しか興味がなく、サイトの利便性や他サイトと比較した利点を享受できていないことに起因します。
したがって、ユーザーの顧客体験の向上と客単価向上のための対策が必要です。

解決策:

BtoB ECサイトで目的買いユーザーのLTVの向上するには、まずはサイトの利便性を伝え、ユーザーが求める商品を多く取り扱っていると認識してもらうことが重要です。
そのうえで、クロスセルやアップセルを促進していくことが、客単価アップの近道です。

買いやすいUIとわかりやすい在庫状況

ユーザーにとっての利便性向上させるには、多方面で対策を行う必要があります。
UI/UXは、一般のサイト以上にわかりやすく購入までのステップを最小限に抑えることが求められます。

専門的な商品を探しやすくする工夫も必要です。
また法人向けという性質上、在庫状況、納期も明確さや正確さが求められます。
この問題の解決には、基幹システムとECシステムを連携したり、場合によってはカスタマーサポートを人的に配置したりして、変化する在庫状況や納期をリアルタイムに確認できるようにする必要があります。

レコメンドを活用したクロスセルとアップセルの促進

さらに目的買いユーザーに定着してもらうには、商品の充実、常に必要な商品が揃っていると認識される必要があります。

しかし商品詳細ページから購入プロセスを完了するまでに閲覧されるページは限られています。レコメンドやサイト内検索といった機能を活用し、比較商品や関連商品が常にユーザーの目に入るようにUIを工夫することが効果的です。

クロスセル(合わせ買い・ついで買い)対策としては、顧客が現在閲覧している商品詳細ページやカートページに、「この商品をご購入された方は、このような関連商品も一緒に検討されています」「一緒にご購入いただくと便利な商品はこちらです」といった形で、関連性の高い商品を自動で表示する方法があります。

アップセル対策としては、買おうとしている商品と同じ用途の上位モデルやボリュームパッケージを表示すると効果的です。

こうしたレコメンドの活用は、客単価を上げるだけでなく、結果的にユーザーの顧客体験を高めます。ただ消耗品や目的の商品を買うだけの通販サイトではなく、比較・検討の場として活用されるようになります。

BtoB EC【AIレコメンド】導入事例集

3. 商品の種類が多すぎて「欲しいものが見つからない」「探しにくい」

課題の具体像:

サイトのカテゴリ分類が直感的でなかったり、サイト内検索機能の精度が低く、表記揺れや品番検索に対応しておらず、探している商品がなかなか見つからないといった経験はありませんか?
これでは、顧客は商品探しに疲弊してしまい、最終的にはサイトから離脱してしまいます。

BtoB ECは専門的な商品を扱うため、一つの部品だけでも多数の型番が存在するなど、商品点数が多い傾向があります。
しかしせっかく競合他社を圧倒する豊富な品揃えを誇っていても、それが顧客にとって「探すストレス」や「見つからない不満」の原因となってしまっては、まさに本末転倒です。

解決策:

この解決には、カテゴリ分類の最適化やサイト内検索機能の充実が重要です。

カテゴリ分類の最適化

カテゴリの最適化には、どうすれば顧客が自分の知識や購買経験に基づいて直感的に理解しやすいかを理解しておく必要があります。

そのうえでカテゴリ構造を見直し、グローバルナビゲーションメニューやパンくずリスト(現在位置を示すナビゲーション)を分かりやすく整備します。

業界特有の専門的な分類方法や、顧客の実際の利用シーンや解決したい具体的な課題に合わせた分類軸を設けることも有効な場合があります。

サイト内検索機能の充実

ユーザーにやさしいサイト内検索をいくつか紹介します。

あいまい検索(ファジー検索)機能は、多少のスペルミスや表記の揺れを許容します。
サジェスト機能では、入力途中で検索キーワードの候補を表示するため、ユーザーは正確な商品名やカテゴリをすべて自分で入力しなくてもすみます。
絞り込み検索(ファセット検索)は、製品のスペック(仕様)、メーカー名、価格帯、納期といった複数の条件で柔軟に絞り込めるものです。

このようにユーザーにとって自由度の高いサイト内検索を組み合わせることで、商品の探しやすさを改善することができます。

4. 「在庫管理」のジレンマ。欠品で失注、過剰在庫でコスト増

課題の具体像:

BtoB ECでは、多品種少量生産の特殊な製品や季節や市況によって需要が大きく変動する商品などを扱うことも少なくありません。
そのため、突発的な欠品による貴重な販売機会の損失や、逆に売れ残りによる過剰在庫の発生に伴う保管コストの増大といったリスクが常に付きまといます。

解決策:

この解決策としては二つの方向性があります。

一つは需要を正確に予測してそもそも在庫をできるだけ抱えないという方向性、もう一つは抱えてしまった在庫に対して探している人ができるだけリーチできるようにするというものです。

データに基づいた需要予測精度の向上で適切な在庫管理

過去の販売実績データ、季節変動のパターン、市場全体の最新トレンド、さらには顧客からの具体的な引き合い情報(見積もり依頼の件数や内容など)といった、社内外の多角的なデータから予測を行うことで在庫を適切にコントロールすることができます。
このためには、基幹業務システムとECのシステムを連携しデータを一元的に管理・分析できるシステム環境を整備することが重要です。

ロングテール商品の販売機会創出で在庫回転率を向上

店舗に大量の種類の商品を陳列することは難しいですが、ECであれば商品展開そのものが武器になる場合もあります。
BtoB ECが多く扱っているようなニッチな製品や販売頻度の低いロングテール商品の存在は、「このサイトなら専門的な商品も充実している」という信頼につながります。
これらを本当に探しているユーザーに届けられれば、在庫の回転率を向上し、収益を底上げすることができます。

ロングテール商品の販売機会創出にも、自然検索でのロングテールキーワード対策やサイト内のレコメンドが効果的です。
ロングテールキーワードは、その商品を本当に探している購入確度の高いユーザーの流入が期待できます。またレコメンドは、検索では見つけにくい関連商品や比較商品を提示することで、顧客の潜在的なニーズを掘り起こすことができます。

 

BtoB EC成功事例5選から読み解くAIレコメンドの効果

ここまで、BtoB ECサイトが運営において抱えがちな課題と、その解決策について、具体的に解説してまいりました。

これらの課題はいずれも、突き詰めると「いかにして顧客が必要としている商品と情報をストレスなくお届けできるか」という問題にたどり着きます。

そして、この解決策として、レコメンドの重要性を改めて感じた方も多いのではないでしょうか。

ここでは、実際にAIレコメンドエンジンを活用いただくことで、BtoB ECビジネスにおいて売上や顧客体験の向上に成功した事例を、いくつかご紹介します。

自社の状況と照らし合わせながら、成功のヒントを探してみてください。

フローバル「配管部品.com」:ロングテール商品の活性化・客単価向上

フローバル株式会社様は、配管部品と関連する設備機器を取り扱う専門商社です。製造業向けの大規模配管ソリューションのほか、工事業向けの配管機材の販売も手掛けており、近年ではグローバルなビジネス展開でもそのプレゼンスを強化しています。

BtoB ECサイト「配管部品.com」では特に工事業に携わる小規模事業者様・プロユーザー様向けに、質の高い製品を提供しています。2008年に開設以来、業界から高い評価を受ける「配管部品.com」の成功の秘訣は「見やすさ」「買いやすさ」にこだわった点にあります。

とくに次の機能を改善することで、ユーザーが専門的で見つけにくいロングテール商品にアクセスする機会を増やしました。

 ・サイト内検索エンジンの機能強化
 ・商品カテゴリー分類の適正化
 ・精度の高いAIレコメンド

とりわけAIレコメンドについては、シルバーエッグの「アイジェント・レコメンダー」を導入して約半年で、全体の売上のうち約10%が、レコメンド経由で発生することになりました。
また、レコメンドをクリックするユーザーが一度に購入するアイテム数は、レコメンドをクリックしないユーザーと比較して約2倍となりました。
1セッションあたりの購入点数の向上に、レコメンドが大きく貢献しています。

インタビューを読む

「オフィスコム」:クロスセル・アップセル対策で平均購入点数2倍

オフィスコム株式会社様は、「簡単に最安で最速のかっこいいオフィスづくり」を経営理念に掲げ、オフィス家具のインターネット通販サイト「オフィスコム」 を運営しています。オリジナル家具の製造・販売から、オフィスレイアウト・内装施工、OA機器の販売施工まで、幅広くオフィスや仕事場づくりをサポートしています。

ユーザーがサイト上で欲しい商品を簡単に見つけられるようにすることに注力し、特に以下の点を改善しました。

 ・ユーザーが欲しい商品を簡単に見つけられる導線の構築
 ・合わせ買いを促進するレコメンド施策の実施
 ・リアルタイムレコメンドによるユーザー嗜好への対応

シルバーエッグの「アイジェント・レコメンダー」を導入し、ユーザーの導線を分析してリアルタイムにレコメンドを行っています。これにより、1オーダーあたりの平均購入点数が2倍、平均購入金額が1.7倍に増加しました。また、カート投入時にポップアップでレコメンドを表示する機能を追加したことで、CTRが5%アップ、購買率が30%アップという結果が出ています。AIレコメンドは、ユーザーが探している商品を見つけやすくし、クロスセルとアップセルの両方に大きく貢献しています。

インタビューを読む

「山善ビズコム」:サイトの利便性向上と自動化に成功。AIが総売上の1割を生み出す

株式会社山善様では、コンシューマー向け商品を直接販売するオフィシャルECサイト「山善ビズコム」を運営しています。

法人のお客様の利便性を高めるため法人会員機能を設置し、よりスムーズな購買体験を提供することを目指しています。
顧客のビジネスシーン特有のご要望にお応えするため、以下の機能を拡充しました。

 ・見積書・領収書発行機能を拡充
 ・同一商品の大量まとめ買い・関連商品の組み合わせ買いの機能を拡充
 ・レコメンドエンジンによるメンテナンスフリーの運用

中でも、レコメンドエンジンについては、シルバーエッグの「アイジェント・レコメンダー」を導入し、最小限のメンテナンスで商品のレコメンドを自動最適化しています。さらに総売上の約10%を生み出し、サイトの利便性と売上向上に貢献しています。

インタビューを読む

理化学機器販売「AXEL」:大量在庫を武器に検索とレコメンドで回遊性を促進

アズワン株式会社様のBtoB ECサイト「AXEL」は、理化学機器、産業機器、病院・介護用品を取り扱う総合卸売サイトで900万点もの商品が掲載されています。同社は卸売でありながら、メーカー機能と小売機能を兼ね備えた独自のビジネスモデルを展開しています。

専門的な商品が膨大なため、目的買いや初めて訪問したユーザーにも探しやすい・わかりやすい顧客体験が成功の秘訣でした。

そのために特に「検索」と「レコメンド」にこだわり、次のような商品への導線改善をしました。このさせることで、お客様を欲しい商品へとスムーズに導き、サイトの回遊性向上を実現しました。

 ・専門ベンダーの高速検索プラットフォームを導入し独自にカスタマイズ
 ・AIレコメンドを導入し、閲覧中の商品関連する商品を自動でおすすめ表示
 ・トップページで商品カテゴリーごとに売上のリアルタイムランキング上位

とくに、商品詳細ページでは、“何か違うな”と感じたユーザーが、離脱せずに探している商品にたどり着けるための導線として、シルバーエッグ・テクノロジーの「アイジェント・レコメンダー」を活用しています。
検索とレコメンドによって、大量な商品から必要な商品が見つけられずに離脱されるのを防ぎ、サイト内の回遊性を10%向上させました。

インタビューを読む

「THS-白衣NET」:オンラインとオフライン両方の顧客体験を重視しAIレコメンドと顧客中心のサービスで築く、No.1白衣ECサイト

「THS-白衣NET」は、株式会社ティーエッチエス様が運用する医療用ユニフォームや飲食店向けユニフォームなどを扱う販売代理店であり、医療機関を中心に顧客満足度&シェアNo. 1を獲得しているECサイトです。

オンラインとオフラインを融合させた手厚いサポート体制を構築しています。

 ・ITに詳しくない病院や飲食店の顧客に寄り添ったコールセンターによるサポート
 ・AIレコメンドが顧客のニーズ分析をし腹落ち感のある商品提案

とくにシルバーエッグの「アイジェント・レコメンダー」による商品レコメンドは、購入者の約20%がレコメンドを経由していることがわかりました。さらに、リアルタイム・レコメンドメールサービス「レコガゾウ」も導入し、サイトと同品質のレコメンドをメールで提案することで、顧客コミュニケーションの向上に貢献しています。

インタビューを読む

まとめ

本記事では、BtoB ECサイトの成功戦略、運営上の代表的な課題とAIを活用した解決アプローチ、そして具体的な企業様の成功事例について解説しました。

BtoB ECの成功の鍵は、単にオンラインで取引を可能にするだけでなく、顧客を深く理解し、そのニーズに最適化された体験価値を提供することにあります。

BtoB EC特有の課題には、例えば「新規顧客にアクセスしてもらえない」「目的買いユーザーが優良顧客化しない」「商品が見つかりにくい」「在庫管理のジレンマ」などがありました。
これらは顧客理解の不足や体験価値の提供が不十分であることに起因します。

記事の成功事例からは、この解決にはAIレコメンドの技術が非常に重要だということが示されています。
AIは、膨大なデータを瞬時に分析し、お客様の潜在的なニーズを的確に捉えることで、個々の顧客に寄り添った最適な情報や製品提案を可能にします。
その効果として、成功事例ではロングテール商品の活性化、クロスセル・アップセルの促進、サイト内回遊性の向上、そして売上全体の増加といった具体的な成果を上げています。

BtoB EC 導入事例集はこちら

BtoB ECサイトの運営は複雑な課題を伴いますが、本記事で解説した視点や成功事例を参考に、自社の課題を分析し、サイトの顧客体験や売上向上にお役立ていただければ幸いです。

アイジェント・レコメンダー


関連記事



シルバーエッグ・テクノロジーの最新のニュースや導入事例等は、メールマガジンでもご紹介しております。

メールマガジンの配信をご希望の方は、下記お問合せフォームよりご連絡下さい。

また、製品に関するお問合せや導入のご相談は、下記お問合せフォームおよびお電話にて承っております。

お問合せはこちらから
このページの先頭へ