あらゆるWebサービスが、個別ユーザーのニーズに応える時代に。「パーソナライゼーション」が主流のワケ


Dreaming

みなさんは実際のお店に行き、興味のない商品が目の前に陳列されていたらどうするでしょうか。おそらく大半の方がそれを素通りし、自分が求めるもの・興味があるものの方に向かうでしょう。もしも通りに構えるすべてのお店から呼び込みを受ければ、その通りはもう通らないようにするかもしれません。

では、Web上ではどうでしょうか? サイト上に自分が求める情報や興味がある情報が見つからないと、よほど必要な情報でなければ丁寧に各々のページを見るという作業はせず、サイトから離脱してしまうでしょう。

これをあなたの会社のサイトに置き換えてみましょう。

「企業目線で宣伝したい事を中心にサイトに情報を置く」「ECであれば、売りたい商品を全面に押し出す」といったサイトデザインだと、ユーザーは宣伝の山をかき分けて、サイトの奥底にある自分にとって必要な情報・商品を探し出さなければなりません。実際のところ、ユーザーは根気よく探す事はせずに、ある程度探してたどり着けなかったら他のサイトに移動してしまうでしょう。これではせっかく興味を持ってサイトに来訪したユーザーを囲い込み、優良顧客へと育成することはできません。

例えば、サイト上でそれぞれのユーザーの嗜好にあわせて、必要としている情報を提供し、そのユーザーが興味のありそうな情報もあわせて出すといったように、まるで店舗に来てくれたお客様に対する「接客」が行えたらどうでしょうか。

リアルな店舗で行われている接客では、顧客のニーズを汲み取って、それに対してOne to Oneの接客をします。常連客の場合はあらかじめ好みが分かっているので、好みに合った商品を薦めるなど、個別の応対をします。

パーソナライゼーション(パーソナライズド・マーケティング)とは、Webサイトやアプリの中で、この手法をシステム的に実現したものです。

パーソナライゼーションとは

Web上では膨大なデータの収集が可能です。たとえ一つのサイトの中でも、そこから得られる顧客情報は非常に多く、複雑なものになります。そのビックデータを分析し、顧客を嗜好や購買傾向によって分類し、その結果もとに顧客が興味を持ちそうな商品や情報を予測します。こうやって、個別ユーザーに対して最適な情報を提供するのが、パーソナライゼーションの一般的な方法です。

パーソナライズされたサイトであれば、ユーザーが行動すればするほど、過去にそのユーザーが購入した商品をベースに好むであろう商品を推奨したり、過去に読んだ記事に関連ある記事や、視聴した動画と関連するコンテンツなどを自動的に推奨することができます。この手法はユーザーをより一層惹きつけ、購買や閲覧といった行動を促進させます。

この手法は、ECサイトはもとより、様々なサイトにおいて活用が可能です。サイト一つとってもユーザーが求めている情報や目的は様々です。流入元や、よく見ているページ、訪問回数など様々なデータから、それぞれのユーザーが求めている情報をユーザーによって出しわけることも可能となります。

パーソナライゼーションのための機能を入れておけば、顧客のニーズごとに必要としているものを出し分けられるので、店頭での接客と同じ個別対応を、Webやアプリの中で自動化して再現できるのです。

デパートの外商部にいるような非常に優れた店員は、顧客からは「自分の好みを知り抜き、欲しいものを届けてくれるエージェント」とみなされます。同じように、サイトに実装されたパーソナライゼーション機能はユーザーにとって、「自分の代わりに、自分だけのために整理された情報を届ける仕組み」と言えるでしょう。そういう意味で、パーソナライゼーションは非常に顧客本位のマーケティングと言えます。

情報は多すぎれば邪魔になってしまう

EC最大手のAmazonや動画配信サービスNetflixのように、世界トップクラスのコンシューマー向けサービスは、パーソナライゼーションを、顧客を獲得し売り上げを上げるための最重要戦略と位置付けてきました。2011年の時点で、Amazonは売上の35%をパーソナライズ機能であるレコメンデーションによって得ていたと言われます。

現状、Webにおいては情報があまりに氾濫し過ぎて、ユーザー自身も質が良い情報にたどり着くまでに苦労をしている現実があります。企業目線で一方的な情報発信をすることは、顧客離れにもなりかねません。

こうした状況だからこそ、手間なく最短距離でユーザー自身にとって有益な情報を提示してくれるサイトが貴重な場となるのです。

パーソナライゼーションは、インターネットの発達した現代において無くてはならない戦略と言えるでしょう。



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