インターンが聞いてみた! AIレコメンド成功の秘訣は“人”にあり? – ゼロからわかるシルバーエッグ Part 1


ゼロからわかる! シルバーエッグの『レコメンド』はじめまして! シルバーエッグ・テクノロジーのマーケティング部で学生インターンを始めた、田坂 京志郎です。

皆さんは「AI」という言葉に、どんな印象を持っているでしょうか?

私も、「これからの仕事には、AIの知識は不可欠だな」と思いシルバーエッグにインターンしたのですが、実際にAIがなぜ優れていて、どう役立っているのかを理解しようとすると、技術の専門性や、AIの概念の曖昧さもあり、簡単ではありません。

 

AI技術(機械学習技術)のコアの部分を理解するためには、数学やコンピューターサイエンスを学ぶことが近道だと言われます。それはそれで勉強するとして……これから実際のビジネスの場でAIツールを利用して利益を得てゆくためには、そのAIツールが作られ、販売されている現場を知ることも、大きなヒントになるはずです!

 

そこで今回から数回にわたり、シルバーエッグのAIレコメンドシステム『アイジェント・レコメンダー』に関わる人たちへのインタビューを通じて、現実のAIサービスの姿を調べ、AIがどうビジネスや社会に影響しているのか、その一端を明らかにしていこうと思います。

 


 

AIレコメンドで成果を出すキーパーソン「コンサルタント」の仕事とは?

 

インタビュー第1弾は、セールス部のコンサルタント、根本隆之介さんです。

AIレコメンドシステムを通じた売上向上をサポートをするアカウントコンサルティングチームで、リーダーを務める根本さんは、AI技術とユーザー企業、そしてそのお客様である消費者を繋ぐキーパーソン。根本さんのコンサルの秘訣やポリシー、そして、この会社で働く理由にまで踏み込んで、聞いてみました。

 

 

▼根本さんは前職でエンジニアから営業へと転換し、その後シルバーエッグ・テクノロジーでコンサルタント職に就かれたとうかがいました。いきなりですが、どうしてこんなキャリアなんですか?

いや、至ってまっとうなキャリアですよ。もともと大学で心理学の勉強をしていたのですが、EC関係の会社でプログラマーとしてインターンを始めたのが、私のキャリアの出発点です。

その後その会社で正社員になったのですが、エンジニアの仕事をしてみて感じたのは、システムの開発や改修といった‟コードに向き合う”仕事であっても、その要求は結局人間、つまりお客様によって生み出される、ということでした。であれば、営業という“人に向き合う”仕事を経験をしてみて、顧客の要求に応えるとはどういうことなのかを、知らなければならないと思い、営業へとシフトしたのです。

その後、“人”と“コード”、両方に向き合うスキルを身に着け、人間とAIシステムの仲立ちをする仕事として、シルバーエッグでコンサルタント職を選びました。筋が通っているでしょ?

 

▼AIというと、機械が自動で何でもやってくれるイメージがあるんですが、「コンサルティング」って、どんなことをするんでしょう?

私の所属しているアカウントコンサルティングチームは、当社のサービスのクライアント企業1社1社に対して、私たちのAIレコメンドシステムの活用支援をしています。ミッションは大きく3つあり「クライアントサイトの売り上げ向上」「エンドユーザー(クライアントのお客様)の満足度向上」「より多くの当社製品を使ってもらうこと」です。

1つめの「サイト内売り上げの向上」は、簡単にいうとクライアントサイトの改善を提案することです。1つ目の「エンドユーザーの満足度の向上」は、ABテストなどを継続的に実施し、レコメンドのサービス品質の向上をしています。

3つ目の「当社のより多くの製品を使ってもらうこと」についてですが、たとえば当社の『アイジェント・レコメンダー』を導入しているクライアントに対し、メールでのレコメンドを実現するサービス『レコガゾウ』などを提案し、相乗効果でクライアントの利益の最大化と、エンドユーザーのロイヤリティーやLTVの向上を図っていきます。

AIは人間の代わりに知的労働を担ってくれるものですが、あらゆる課題を自動的に解決してくれるわけではありません。あくまで特定分野に特化したツールです。自社のAI技術の特性と、お客様のビジネスの特性、それぞれを理解して、科学的なアプローチでシステムを設定してゆくことで、大きな結果が残せます。AIというツールを使いこなし、お客様とともにミッションを達成してゆくのが、私たちの役割だと思います。

 

▼お客様事例を読むと、コンサルティングのサービスが手厚く、導入も簡単だったという感想を多く目にします。どのように実現しているのでしょうか?

ちょっといいこと書きすぎですね(笑)

PDCAサイクルを初期からきちんと意識していることがポイントかな、と思います。クライアントの要望をうかがい、初期の課題と解決のための仮説を明確にしたうえで、レコメンドエンジンを導入・設定する。その後は、初期の結果から素早く次の課題を明確化して、次の設定変更を施す。このサイクルを何度も繰り返し、最終的にクライアントのご要望にお答えします。

AIシステムは「学習」するからこそ、AIと言えると思います。裏を返せば、学習を終えて成果を出し始めるまで時間がかかるということです。

独自にAIシステムを開発した場合、適切な学習を経て成果を出すまでには、相当の時間と工数、コストがかかります。この部分を、当社は蓄積したノウハウと技術力で解決し、お客様に無償サポートというかたちで提供しています。およそ3か月ほどで、スムーズに導入できるかと思います。

 

▼立て板に水のようにトークが出てきますね。根本さんの推しサービスはなんですか?

クライアントに納得してもらうことも、私の仕事ですからね。イチおしというと、先ほども挙げた『レコガゾウ』です。

これは、企業のメルマガなど、メール本文にお勧めアイテムを出すものですが、事前に1通1通内容を作るのではなく、受信したメールを利用者が開いた瞬間に、サーバー側からその人へのお勧めのアイテムを引っ張ってきて、表示させることができるんです。例えば、8月にエンドユーザーのもとに送信されたメールを、10月に開いたとしても、メール本文に載っているおすすめアイテムは8月時点のものではなく、10月の最新のものになります。

これは当社にしかないサービスで、Webとメールとで一貫したレコメンド提案を行うことで、エンドユーザーの購入機会損失を回避し、ロイヤリティーを向上させてゆきます。AIならではの技術で、企業とお客様の関係をより密なものにできるということですね。

その効果は数字でも見えていて、あるクライアントで『レコガゾウ』を1か月間テスト運用したところ、受注率が16%アップ、売り上げが13%アップしました。毎月ECサイトで1億の売上を出しているとしたら、1千万円以上の向上です。これはデカいです。

 

▼AIツールを使いこなすコンサルタントとして、どんなスキルを重視し、何を実現してゆこうと考えていますか?

コンサルタントとしてこれからの労働市場で競争力を維持してゆくには、「英語」「プログラミング」「数学的な知見」「ビジネス知識」の4つは非常に重要だと思ってます。シルバーエッグでは、これらのスキルが網羅的に獲得できました。

いまの時代、たいていの問題は検索すればある程度答えを得ることができます。でも、各ビジネスドメインに特化した課題の解決策は、ググってもでてきません。そのために必要なビジネス知識は、当事者の現場で生まれ、常に変化し続けているものだからです。個々の現場で生まれた不定形の知識を蓄積・集約して、また現場に返してゆくには、AIではなく人間の脳が必要です。

 

私は、「三方よし」という近江商人の言葉を大切にしています。シルバーエッグも大事で、お客様(クライアント)も大事で、そしてお客様のお客様である消費者=社会も大事であると考えています。AIサービスはますます一般化してゆくと思いますが、事業者だけが利益を得るようなサービスにしてはいけないと思います。三方が利益を得て、三方が成長し、成熟してゆく。そんな価値観を大事にしながら、当社のサービスの普及を進めていきたいです。

 

 


 

インタビュー後記

田坂くん初めてのインタービュー相手は、なるべく若くて優しそうな人がいいかな……と思って根本さんにお願いしたのですが、喋ってみるとものすごく年上というか、しっかりした考えを持たれていたので驚きました。ただ、語り口はすごく親しみやすくて、最終的に人生相談をしてみたいと思えるようになりました。

ビジネス現場のAIツールにも様々なものがあると思いますが、それらを使いこなすためには、人間の側に「なぜ使うか」「どう使うか」といった知識やポリシーが必要なんだな、という点が、強く印象に残りました。「AIなら良い」ではなく、「AIを使って良くするにはどうしたらいいか」を考えることが、これからのビジネスの出発点ではないかと感じます。

 

(取材:シルバーエッグ・テクノロジー株式会社 渡邉サラ・田坂京志郎)

(記:シルバーエッグ・テクノロジー株式会社 田坂京志郎)

 



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