複雑なアクティビティにも対応 “お客様一人一人に響く”パーソナライゼーション – ベルトラ株式会社
「関わるすべての人たちとともに持続的に成長し、独自の存在感をもって、観光産業と国際交流をリードする」をコンセプトに、ホテルや航空券以外のアクティビティやレストラン、スパ、エステ等の旅行周辺の予約に特化しているベルトラ株式会社(以下、ベルトラ社)。インバウンドのお客様が増加傾向にある同社が、ECサイトの強化戦略として導入したのがシルバーエッグ社の「アイジェント・レコメンダー」です。豊富なアクティビティをお客様に販売する際に、どのようにシルバーエッグ社のレコメンドエンジンは役に立ったのか?ベルトラ社で新商品の企画やプランニングに携わる谷口洋氏にお話を伺いました。

Interviewee
ベルトラ株式会社
サービス・プランニング&テクノロジー部
企画開発マネージャー 谷口洋 氏
▼ベルトラ社の事業内容について教えてください
当社は「タビナカ」といわれるジャンルでビジネス展開をしており、ホテルや航空券ではなく、レストラン、スパ、エステなどの旅行中のアクティビティを豊富に取り揃え、その予約に特化したサービスを展開しています。
現在は、利用者の9割が日本人ですが、徐々にグローバルなお客様のインバウンド利用も増えてきています。最近は特に台湾から日本に旅行される方々が多く、社内にそれ専用のチームを作るほど力を入れています。
私たちは、自社サイトを「旅の体験」を販売する場所だと考えています。取扱うアクティビティの豊富さと、ECを中心にサービス展開していますのでインターネット検索からの流入を増やすSEO、そして訪問してくれたお客様に最適な商品をおすすめするレコメンドの施策を特に重視しています。
▼谷口さんの役職や職務内容について教えてください
サービス・プランニング&テクノロジー部の企画開発マネージャーとして、新商品の企画やプランニングを担当しています。
▼導入前、レコメンドにはどのような課題があったのですか?
主な課題は「類似商品の比較がやりにくい」ことと、「いかにして検索していない商品を知ってもらうか」の2点でした。アイジェント・レコメンダー導入前は、商品を熟知した社員が、おすすめしたい商品を1つ1つ手動で設定していました。しかし、取扱商品が増えるに従い、かなりの作業負担になり、人気で品薄になった商品を入れ替えたり、季節に合わせて商品変えていったりのメンテナンスに苦労していました。さらに、お客様が商品に辿りつけない、検索では探しきれないといった機会損失が起きていました。
▼レコメンドを導入した経緯を教えてください
導入の際に重視したのは、まず「リアルタイム性」と「カスタマイズ性」でした。
ユーザーの興味の移り変わりや商品の在庫状況などのリアルタイムな変化をしっかり反映させて、商品をレコメンドする必要がありました。また、私たちが扱っている商品は無形商材なので、類似商品の定義が有形商材より難解なため、この点にうまく対応できるサービスであることも重視しました。
さらに、タビナカビジネスの特性から、エリアや在庫の加味や利用シーンによるロジック変更等の要件が複雑なため、それに対応できるテクノロジーであること、それを人的にサポートしてくれることも重視しました。
例えば、ダイビングのアクティビティを検討している人に対しては、類似のダイビングをご紹介したいのですが、すでにダイビングの購入を決めている人に対しては、より旅を充実していただくために、同エリアのダイビング以外の商品をお勧めしたいのです。
ユーザーのシーンに応じて、カテゴリや地域を横断したり、組み合わせたりという要件を実現するために、複数のレコメンドベンダーに話を聞いて、見積もりを取りました。その結果、導入が簡単でありながら要件を満たしており、費用面にもマッチしていたので、シルバーエッグ社のアイジェント・レコメンダーの導入を決定しました。
▼本番稼働までのプロセスを教えてださい。
導入の意思決定から、実際に本番稼働するまで、およそ3か月かかりました。レコメンドエンジンの実装自体にかかったのは1か月半程度ですが、要件定義とデータ準備を十分に行う必要があり、それに2か月ほどかかりましたね。
実装作業では、レコメンドの見た目や表現に関する実装は簡単だったのですが、マスタデータの作成に苦労しました。カテゴリや地域による制御を行いたかったので、データのツリー構造の検討や、階層化してエリアの親子関係を紐づける作業に苦労しました。しかし、シルバーエッグ社のサポート担当が相談に乗ってくれたので、当初予想したよりはスムーズに導入まで漕ぎつけることができました。
▼導入後どのような効果を得ることができましたか?
今は商品の比較検討、クロスセルの訴求、メールによる追客などの場面に応じてレコメンドエンジンを活用しています。
導入前の課題だった商品の比較検討についてですが、データを分析したところ、導入後多くのお客様がレコメンドを経由した後に予約をしていることわかっており、商品の比較検討にかなり寄与できています。
また、アクティビティによっては、お客様が仮予約した後、確定後にメール連絡するタイプもあるのですが、在庫が無くお断りしなければならない場合、そのタイミングでレコガゾウ(レコメンドメール)を利用して、予約できる別の商品をご提案して、機会損失を減らすアプローチをしています。また、シルバーエッグ社のサポートでロジックのチューニングを繰り返し、安定して成果を出すことができるようになったので、人手でレコメンドを設定する運用は廃止しました。レコメンドは自動化し、空いた人の力を別のクリエイティブな面に使えるようになりました。
▼今後、貴社サービスをどのように展開されてきますか?
もっと、お客様ひとりひとりに寄り添ったパーソナライゼーションを強化していかなければならないと感じています。当社を利用するお客様は、「失敗したくない」「この場所を旅するのは最初で最後」という思いの人が多く、サイトを訪問してすぐに購入することは稀で、予約に至るまでに何回もサイトに来ていただいて、じっくりと吟味する方が多いです。なので、例えばユーザーの訪問回数に応じて見せるページを変えるなど、コンテンツの最適化を AIでやりたいですね。
また、出発の数週間以上前から現地でのアクティビティを選定する人もいれば、ギリギリになって検討を開始する方もいらっしゃいます。時間のある人、ない人に合わせたプランの提案や、小さいお子さんがいるかどうか、或いは、同じ旅行地でも1回目と2回目以上の方で提案するプランを変えるなど、それぞれのお客様に最適な商品提案をしていきたいです。
お客様の要望が多様化している中、求めているサービスはお客様によって異なります。故に、ひとりひとりに響く最適な商品を提示してお客様が検討しやすい環境を作るべきだと思っています。
▼今後、シルバーエッグ社に期待する事はありますか?
シルバーエッグ社は、ユーザーの行動分析を得意としていると思いますので、それを軸としたレコメンドや、ページコンテンツの組み立て方を、機械学習エンジンという側面からこれからも支援してほしいですね。また、海外のアクティビティの場合、現地のレートで料金を表示する必要がありますが、このサポートなども。あるいは、レコメンドメールのクリック率をもっと上げていきたいのですが、それにはレコメンドロジックだけでなく、クリエイティブの質も重要だと思っています。どのようなクリエイティブがクリックされやすいかが分かる AB テスト機能等、EC やメールのコンテンツをもっと洗練していくための機能の開発やサポートを期待したいです。
